「冬はクマがいないから安心」……そんな常識が崩れつつあります。
最近では冬になってもクマが市街地に出没するケースが急増しており、全国各地で注意喚起が続いています。
その背景には、餌不足、気候変動、山林開発などが複雑に絡み合い、「冬でも活動をやめられないクマ=アーバンベア」の存在が注目されています。
この記事では、クマの異変と私たちがとるべき対策についてわかりやすく解説します。
刺激与えれば冬でも活動の恐れ 冬眠準備のクマ、市街地出没のリスク継続(産経新聞)#Yahooニュースhttps://t.co/fk7TJBMpl8
— showgunn (@showgunn) October 20, 2025
クマが冬眠できない理由とは?
本来クマは秋に栄養を蓄え、山奥の穴で冬眠します。
ところが最近では、どんぐりなどの木の実が不作になる年が続き、十分な脂肪を蓄えられずに冬を迎えるクマが増えています。
また都市部の方が山よりも気温が高く、冬眠に適した気候ではなくなっていることも影響しています。
クマは気温が高いと「冬が来ていない」と判断し、眠りに入れないこともあるんです。
人間の生活音や振動が刺激となり、せっかく冬眠に入っても途中で目を覚ましてしまうクマもいます。
こうして「冬眠しないクマ」が増え、人里への出没が長期化する原因になっているのです。
アーバンベアって何?市街地に現れるクマの実態
「アーバンベア」とは、都市部で生活するようになったクマのこと。
人の生活圏に慣れてしまい、ゴミや畑などを餌場として記憶しているのが特徴です。
中でも問題視されているのが「市街地で冬眠する子グマ」。
母グマが駆除され、残された子グマが公園や住宅の床下などで冬を越すケースがあるんです。
このような子グマは、人間の生活圏に依存しやすくなり、毎年同じ地域に戻ってくるようになります。
アーバンベアは人間をそれほど怖がらず、昼夜を問わず街を徘徊することもあり、想像以上に危険です。
【冬眠準備のクマ、】刺激与えれば冬でも活動の恐れ 市街地出没のリスク継続 https://t.co/X3RsWY04jZ
— News Everyday (@24newseveryday) October 14, 2025
クマ被害は過去最悪ペース
環境省の発表によると、2025年度の4月〜9月までにクマによって襲われた人の数は108人。
これは2023年度とほぼ同じペースで推移しており、すでに5人が命を落としています。
特に東北や中部地方では、山と住宅地が近接しているため、遭遇リスクが非常に高くなっています。
目撃情報が多いのは、山際の集落、公園、通学路など、日常生活のすぐそばです。
人とクマの距離が年々近づいている今、被害の拡大は他人事ではありません。
🧐🐻
— 神崎のりこ♐ (@noriko_2015) October 16, 2025
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なぜ人を襲うようになったのか?
クマは本来、人を避ける臆病な動物です。
ですが、人間の生活圏に繰り返し出入りするうちに、警戒心が薄れ、人を「危険ではない存在」と認識してしまうことがあります。
また、母グマが子どもを守るために攻撃的になるケースや、飢えたクマが食べ物を求めて民家に侵入するケースもあります。
中には、ゴミ置き場やペットフードを狙って家の敷地に入る個体もおり、住民との距離が非常に近くなっています。
クマと出くわす危険なシチュエーションとは?
以下のような場面では、特に注意が必要です。
- 早朝・夕方のゴミ出し
- 果樹や畑の収穫作業
- ペットの散歩で人気のない道を通るとき
- 登山道や茂みに近づいたとき
他にはスーパーで買い物をしていてクマに遭遇してしまうという、まったくありえない事件も発生しています。
クマとの遭遇は予測不能で、パニックになったクマが突然襲いかかってくる可能性もあります。
見かけても決して近づかず、静かにその場を離れることが大切です。
私たちにできるクマ対策とは?
私たちができる一番の対策は、「クマを引き寄せない環境づくり」です。
- 生ゴミやペットフードは屋外に置かない
- 果実や作物は早めに収穫し、落ちた実は処理する
- クマ目撃情報を地域で共有し、出没エリアに近づかない
- 防犯ブザーや鈴などで人の存在を知らせる
もしクマと遭遇したら、走らずゆっくりと後退して距離をとりましょう。
背中を見せると追いかけられる恐れがあります。
まとめ
- クマが冬眠しない理由は餌不足や気温の上昇
- アーバンベアは人里に定着し、警戒心が薄い
- 2025年のクマ被害は過去最悪レベルに達している
- クマと遭遇するリスクは、街中でも日常の中に潜んでいる
- 私たちにもできる対策を知り、行動することが重要
冬だからといって油断せず、日常の中でできる備えを意識していきたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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