群馬県で外免切替の合格率がゼロに!背景に交通事故と制度の見直し

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2025年10月、群馬県で行われた外国免許切り替えの実技試験で、なんと合格者が“ゼロ”という衝撃の結果が発表されました。

「難しすぎる」「受からない」とSNSでも話題になったこのニュース。
その裏には、制度改正による大幅な試験の厳格化と、外国人ドライバーを取り巻く社会問題が隠れていました。

この記事では、

  • 群馬県での合格者ゼロの背景とは?
  • 外免切替の制度はどう変わったのか?
  • 日本語の壁や新しい試験内容の実態
  • 無免許運転や企業への影響など、見逃せない副作用

をわかりやすく解説していきます。

これから外免切替を考えている方、外国人を雇用する企業の方にも必見の内容です!

ぜひ最後までご覧ください。

目次

群馬県で外免切替の合格率がゼロに!その背景とは?

2025年10月に実施された群馬県の外国免許切り替え実技試験で、101人が受験し、合格者はなんとゼロ人という衝撃的な結果となりました。

これは単なる試験の難化にとどまらず、制度改正の影響と外国人ドライバーを取り巻く社会問題の表れとも言えそうです。

101人が受験して全員不合格!異例の事態に県警も対応

群馬県警によると、2025年10月に実施された外国免許切替の実技試験では、101人が受験したものの、1人も合格しなかったと発表されました。

昨年1年間では4037人中391人が合格しており、通過率は約9.7%でした。

その数字がゼロになるというのは、極めて異例の事態です。

県警は「審査の厳格化によるもので、安全性を重視した評価を徹底している」と説明しています。

このニュースはすぐにSNSで拡散され、「さすがに厳しすぎるのでは?」「無理ゲーでは?」といった声も相次ぎました。

一方で、「制度が緩すぎた過去の見直しとして当然」といった意見も多く見られ、賛否が分かれています。

今後も他県で同様の傾向が見られるか注目が集まっています。

今まで簡単過ぎたのがいけないですよね。

昨年の合格率9.7%からゼロへ…何が変わったのか?

これまでの群馬県での外免切替実技試験は、おおむね10人に1人が合格する水準でした。

ところが、2025年10月から制度が大幅に改正され、筆記と実技の両方で評価基準が一気に引き上げられたのです。

特に実技試験では、発進・停車・右左折といった基本操作だけでなく、「横断歩道の歩行者優先判断」や「踏切での一時停止・確認」など、日本特有の交通マナーまで細かくチェックされるようになりました。

加えて、評価者による減点方式での厳格採点が行われ、少しのミスでも即不合格につながるケースも多いようです。

日本の道路環境に不慣れな外国人にとっては、これまで以上に難易度が上がっているようです。

この制度変更が「交通安全の強化」という目的のためとはいえ、現場では相当な戸惑いが広がっているようです。

外免切替の制度改正で何が変わった?筆記・実技のポイント

2025年10月に施行された道路交通法施行規則の改正によって、外免切替の試験内容は大きく変わりました。

これまで比較的簡単とされていた筆記試験と実技試験が、現在は“日本人の新規免許取得者並み”の厳しさに。

筆記試験は10問→50問、正答率90%以上に

以前の筆記試験は、イラスト付きの正誤問題10問で、7問以上正解すれば合格できる形式でした。

しかし改正後は、問題数が一気に50問に増加し、しかも合格基準は「正答率90%以上」。

つまり、50問中45問以上正解しないと不合格になるという非常に高いハードルです。

さらに出題内容も一新され、「標識の意味」など基本だけでなく、「道路交通法上の優先関係」「事故時の責任」など、より法的・実務的な知識が問われます。

言語面でも難易度が上がっており、日本語力が不十分な外国人にとっては大きな壁となっています。

この筆記試験の難化により、静岡県では合格率が93.3%から37.8%へと大幅に下がるなど、全国的に影響が広がっています。

実技試験は“新規免許並み”に厳格化された評価項目

実技試験についても改正前後で大きな違いがあります。

従来は発進・右左折・停車といった基本操作が中心で、比較的短時間で終わる形式でした。

しかし改正後は、日本人が免許を新たに取得する場合と同等レベルの試験へと変わりました。

特に強化されたのが以下の点です:

  • 横断歩道での歩行者優先判断
  • 踏切通過前の一時停止と左右確認
  • 安全確認(ミラー・目視)のタイミング
  • 指示器の適切な使用と進路変更の手順
  • 徐行義務、停止線での完全停止の徹底

採点官による減点方式もより細かくなり、小さな判断ミスが命取りになるケースもでてきました。

「ちょっとしたミス」で落ちる可能性があるため、実際の交通状況に慣れていない人にとってはかなりハードルが高い試験内容となっています。

このように、筆記も実技も制度が一新されたことで、外免切替は“形式だけの申請”では通用しない時代に突入しました。

外国人ドライバーにとっての課題とは?制度厳格化の波紋

外免切替の制度改正は、外国人ドライバーにとって大きな壁となっています。

筆記・実技の難化だけでなく、日本語の読解力、制度の複雑さ、滞在資格の影響など、多方面でハードルが急上昇しました。

日本語の壁と交通ルールの違いに戸惑う声

筆記試験の問題数が50問に増えたことに加えて、内容のほとんどが長文の日本語で出題されるようになりました。

これまでイラスト中心で「直感的にわかりやすかった」と言われていた形式が一転し、今では交通法規や罰則、優先関係など、日本語の法的な用語をしっかり理解しないと正解できない内容に変わっています。

英語・中国語・ベトナム語などの翻訳にも一部対応していますが、法律特有の表現を正しく翻訳するのは難しく、母国語での理解も限界があるようです。

その結果、「日本語が難しくて何を書いているかわからなかった」という声も多く、試験に対する心理的なプレッシャーも増加しています。

特に留学生や技能実習生など、日常会話は問題ないけれど試験レベルの日本語には不安がある層にとって、大きな障害となっているようです。

「住民票提出」の義務化で観光客は対象外に

今回の制度改正では、外免切替の申請に「住民票の写し」の提出が必須になりました。

これにより、短期滞在の観光客や、形式的な住所(ホテルや友人宅)を使って申請していたケースは完全にシャットアウトされます。

この改正は、「本当に日本に住んでいる人」に限定して運転免許を与えるという、本来の趣旨に立ち返ったものです。

しかし一方で、来日直後の外国人労働者や留学生が「すぐに運転できない」という状況も生まれ、生活や仕事に支障をきたす可能性も出ています。

制度の健全化を図るための改正ではありますが、現場では「なぜ通らないのか分からない」という声や、「もっと事前に準備が必要だった」といった混乱も見られます。

こうした制度の変化が、外国人ドライバーの日常や就労にも大きく影響していることは間違いありません。

良い改革ですね!というか当たり前な気もします。

無免許運転のリスクと懸念される副作用

外免切替の制度が厳しくなったことで、新たな社会問題として浮上しているのが「無免許運転の増加リスク」です。

制度の健全化を目指した改正である一方、現場ではその“副作用”とも言える課題が出始めています。

試験に通らず“無免許で運転”の可能性が増加?

外免切替の試験に落ち続けた場合、移動や仕事に運転が必要な外国人の中には、「仕方なく運転してしまう」という選択をする人も出てくるかもしれません。

特に、地方では車が生活インフラであり、「運転できない=生活できない」というケースも珍しくありません。

実際に埼玉県では、外免切替で免許を取得した外国人による飲酒ひき逃げ事故が発生し、裁判では「日本語が分からないと言えばいい」と逃げたことが記録されていました。

このような事件が起きた背景には、「制度の甘さに依存したまま免許を持つ」ことへの警鐘があった一方で、今回の厳格化が逆に“免許を取得できない層”を生み出し、そのまま運転してしまうという悪循環も懸念されています。

安全のための制度改正が、新たな危険を生むことのないよう、バランスの取れた運用が求められます。

雇用する企業側にも求められる管理体制の強化

外免切替の合格率低下は、外国人を雇用する企業にも大きな影響を及ぼしています。

これまでであれば、来日後すぐに外免切替を行い、そのまま社用車で業務に入るという流れが一般的でした。

しかし現在では、合格までに数回の受験が必要になるケースもあり、その間に「無免許で運転させない仕組み」が求められています。

具体的には以下のような対策が必要です:

  • 外国人従業員の免許コピーを毎年確認し、有効期限や更新状況を把握する
  • 外免切替完了までは運転業務を制限するルールを明文化する
  • 任意保険の契約条件(外国人が対象外の可能性)を再確認する
  • 労災や通勤災害時のリスクを社内研修で明確に周知する

今後は、「取れるのが当たり前」だった外免切替が「準備と管理が必要な資格」になる可能性も高く、企業としてのリスクマネジメントがより重要になってきます。

今までホテルの住所だけで免許を取得できたような人も、全員新しい制度で受験し直してほしいです!

よくある質問とその答え(Q&A)

Q: 群馬県で外免切替の実技試験に合格者がゼロだったのはなぜですか?
A: 2025年10月から制度が改正され、実技試験が大幅に難しくなったためです。発進・右左折だけでなく、踏切や横断歩道での対応、安全確認などが細かくチェックされ、減点も厳格になりました。

Q: 外免切替の筆記試験はどれくらい難しくなったの?
A: 以前は10問中7問正解(70%)で合格できましたが、改正後は50問中45問正解(90%以上)が必要です。問題内容も日本の交通法規や責任に関する深い理解が求められ、言語の壁も課題となっています。

Q: 外免切替を受けるには、観光ビザでも大丈夫ですか?
A: いいえ。制度改正により、住民票の提出が必須になったため、観光目的での短期滞在者は外免切替の対象外となりました。申請には日本での住所登録が必要です。

Q: 外免切替に落ちたらどうなりますか?またすぐ受け直せますか?
A: 不合格になった場合、再受験は可能ですが、予約状況や手続きの関係で期間が空くこともあります。何度でも受験できますが、再挑戦までの準備が大切です。

Q: 外免切替が厳しくなったことで、無免許運転のリスクはありますか?
A: その懸念はあります。特に車が必須の地域では「試験に受からないから…」と運転してしまう可能性があり、制度改正の“副作用”として注意が必要です。企業や社会全体での対策が求められています。

まとめ

今回の記事では、群馬県での外免切替合格者ゼロという衝撃的な事実をもとに、背景や制度改正のポイントを詳しく解説しました。

以下に要点をまとめます。

  • 群馬県では2025年10月、101人が実技試験を受験し全員不合格に
  • 筆記試験は10問→50問へ、正答率90%以上が必要となり大幅に難化
  • 実技試験も「新規免許並み」の厳格評価が導入され、細かな操作ミスも減点対象に
  • 外国人ドライバーにとって、日本語や交通法規の壁が大きな障害となっている
  • 短期滞在者は外免切替の対象外となり、観光目的での取得が不可に
  • 無免許運転のリスクが高まり、企業側にも管理強化が求められる

これまで比較的容易だった外免切替制度は、今や「しっかりと準備が必要なプロセス」へと生まれ変わりました。

外国人ドライバー本人はもちろん、雇用する企業、地域社会も含めて、制度の変化にどう対応していくかが問われています。

外免切替制度ははじめが緩すぎる内容だったので、やっと普通程度まで改善された感があります。

どうかこれ以上悲惨な事故を引き起こさないような状態に変わっていってほしいものです。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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