石破政権が検討中の走行距離課税とは?都市と地方に生まれる“新たな格差”!

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いま注目を集めている「走行距離課税」。石破政権が導入を検討しているこの新税が、地方や物流業界に大きな影響を与える可能性があるとして話題になっています。

この記事では、

・走行距離課税の基本的な仕組み
・制度導入の背景にある財源確保の事情
・地方や物流業者への影響と“新たな格差”
・石油連盟や自動車工業会などの政治的駆け引き
・導入時期の予想や今後の展望

などを詳しく解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

目次

石破政権が検討中の走行距離課税とは?

政府が本格的に導入を検討し始めた「走行距離課税」。この新税が話題になっている背景にはガソリン税の暫定税率廃止や、インフラ整備の財源確保など複数の問題が絡んでいます。

走行距離課税の仕組みと目的税化の狙い

走行距離課税とは車の燃料の種類や排気量に関係なく、「どれだけ走ったか」によって課税される仕組みです。

ガソリンや軽油を燃やす車だけでなく、電気自動車なども対象になります。

結論から言うとこの税制の目的は、道路などのインフラ整備に必要な財源を“公平に”確保することです。

というのも電気自動車やエコカーは燃料税をほとんど払っていないのに、ガソリン車と同じように道路を使用している状況があります。

このままでは税負担の公平性が保たれないとして、走行距離ベースの課税が提案されているのです。

背景にはインフラ老朽化の問題もあります。

埼玉県で起きた道路陥没事故のように、補修・改修が急務の場所が増えており、恒久的な財源が求められているのです。

そのため、集めた税金は「目的税」として、地方のインフラ維持や整備に充てる案が検討されています。

なぜ今、走行距離課税が議論されているのか

今になって走行距離課税が本格的に取り沙汰されているのには、いくつかの政治的・経済的な背景があります。

一言で言えば「財源確保」と「制度の見直し」が同時に進んでいるからです。

まず大きなきっかけになったのが「ガソリン税の暫定税率廃止」の動きです。

これは物価高やエネルギー価格の上昇を受けて、生活者の負担を減らすという目的で与野党が合意した政策でした。

しかしこの暫定税率がなくなると、国は毎年1兆円以上の税収を失うことになります。

その穴埋めのために、新たな恒久財源として「走行距離課税」が浮上したわけです。

さらに自民党が少数与党になったことで、野党との合意形成が不可欠になりました。

与党側は「減税には恒久財源の裏付けが必要」と主張し、代替案として新税の導入をにじませる構図になっています。

また石破政権のもとで「インフラ投資の加速」が掲げられていることもポイントです。

老朽化した道路や橋の修繕には、継続的かつ安定した予算が必要です。

こうした中で「誰がどれだけ道路を使ったか」に基づいて課税する考え方が、公平性の面でも受け入れられやすいとされているのです。

都市と地方に生まれる“新たな格差”とは?

走行距離課税の導入によって特に影響を受けるのが、都市部ではなく地方に住む人たちです。

地方住民が直面する深刻な影響とその背景

走行距離課税はその名の通り「どれだけ車を走らせたか」によって税金が決まります。

つまり車を多く使う人ほど負担が大きくなる制度です。

この仕組みが、地方に住む人々にとって大きな打撃になり得るのです。

というのも地方では「車が生活の足」です。

電車やバスの本数が少なく、通勤・通学・買い物・病院の通院など、日常生活のあらゆる場面で車が欠かせません。

実際に福井県や富山県では、1世帯あたりの車の保有台数が1.6台を超えていて、ほぼ一家に複数台が当たり前という状況です。

一方で東京都では0.4台、大阪府で0.6台と、都市部では車を持たない生活が一般的です。

さらに問題なのは「所得格差」です。

東京都の平均賃金は約403万円に対し、福井県や富山県は290万円台と100万円以上の開きがあります。

つまり収入が少ない地方住民が、より多くの税負担を強いられるという不公平が生まれやすいのです。

特に年金生活の高齢者や、山間部・へき地に住む人にとっては、生活の質そのものが脅かされる可能性もあります。

SNSでも「地方いじめだ」といった声が出ており、今後の議論では地方の実情に寄り添った制度設計が求められています。

物流業界への影響と物価上昇のリスク

走行距離課税の導入は、私たちの生活に欠かせない「物流業界」にも大きなインパクトを与えます。

まず結論から言うと物流コストが上昇し、そのしわ寄せが「商品の価格」つまり物価に跳ね返る可能性が高いということです。

物流事業者は全国各地に商品を届けるために大量の車両を走らせています。

ガソリン代や高速料金の負担も大きい中、さらに「走った距離に応じた新たな課税」が加われば、利益を圧迫するのは避けられません。

結果としてその負担を「サービス料金の値上げ」という形で回収する動きが出ることが予想されます。

つまり走行距離課税はただの“交通税”ではなく、私たちの日常のあらゆるモノの価格に影響する可能性があるということです。

特に、スーパーでの食品、ネット通販、コンビニなど、身近なところで価格上昇が起きると、家計の負担感は一気に増してしまいます。

加えて物流業界はすでに人手不足や燃料高騰に苦しんでいる最中です。

そんな中での税負担増は、業界全体の体力をさらに奪いかねません。

インフラ投資の財源として理解できる一方で、負担のバランスをどう取るのかが今後の大きな課題になりそうです。

賛成派と反対派の思惑とは?

走行距離課税の導入をめぐっては、政治的にも経済的にも、複数の勢力が複雑に絡み合っています。

石油連盟と自動車工業会が与える政治的影響

この新税をめぐる議論の裏には、自民党を支援する2つの巨大団体が存在しています。

1つは「石油連盟」、もう1つは「日本自動車工業会」です。

まず石油連盟はENEOSや出光興産など大手石油会社で構成される業界団体です。

石油連盟はガソリン車の減少やEVの普及によって、自社の売上や税収が減ることを懸念しています。

そのため「EVにも公平に課税すべき」として走行距離課税を強く支持しています。

実際に「令和7年度税制改正要望」でも、走行距離課税の必要性を明記しています。

一方で日本自動車工業会は、トヨタやホンダなど14社が加盟する自動車メーカーの業界団体です。

こちらは真逆で、走行距離課税の導入に「断固反対」の立場を取っています。

理由はシンプルでEVの普及に水を差すことになるからです。

税金によって消費者のEV購入意欲が下がれば、カーボンニュートラルの流れにも逆行する可能性があるのです。

つまり自民党は2つの強力な支援団体から“真逆の要望”を突きつけられている状態です。

この板ばさみの中で石破政権は慎重な姿勢を取りつつ、あくまで「選択肢のひとつ」として議論を進めているのが現状です。

今後の展望と私たちにできること

走行距離課税はまだ決定事項ではありませんが、議論のスピードは確実に加速しています。

今後のスケジュールと制度化の可能性

現在の動きとしては、2025年度の税制改正に向けての準備が水面下で進められていると報道されています。

具体的なスケジュールは明らかになっていませんが、以下のような流れが想定されます。

  • 秋の臨時国会で財源確保をめぐる与野党協議が進む
  • 2025年初頭に税制大綱に盛り込まれる可能性
  • パイロット導入(特定地域や車種で試験運用)を検討
  • 本格導入は2026年度以降?

ただし制度化にはハードルも多く、特に「走行距離の把握方法(GPS?車検時の申告?)」や「プライバシー保護」「課税基準の公平性」などが課題として残ります。

また国民からの反発や世論の動向によっては、見送られる可能性もゼロではありません。

導入される場合も段階的に進められると見られています。

まとめ

今回の記事ではこんなことを書きました。以下に要点をまとめます。

  • 走行距離課税は、車の走行距離に応じて課税される新しい制度である
  • ガソリン税の暫定税率廃止をきっかけに、恒久財源として導入が検討されている
  • 地方の住民や物流業者にとっては、負担が大きくなる懸念がある
  • 石油連盟は賛成、日本自動車工業会は反対と業界の思惑が真っ二つに分かれている
  • 導入は2026年以降と見られるが、制度化にはまだ多くの課題がある

このように、走行距離課税は私たちの生活に直結する大きなテーマです。
特に車社会である地方では、制度設計によって生活の質に大きな影響を与えかねません。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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