ナスカの地上絵が、AIの力で新たに248点も発見されました。
「なぜそんなに見つかったの?」と疑問に思った方、多いのではないでしょうか。
実はこの大発見の裏には、山形大学とIBMが進める“AI×考古学”のプロジェクトがあるんです。
発見されたのは神官、家畜、斬首の場面、ナイフを持ったシャチなど、どれも意味深なモチーフばかり。
しかも、それらの絵は小道に沿ってテーマ別に並んでおり、まるで“物語”を語っているかのような構成だったとか…!
この記事では、なぜ山形大学が地上絵の研究をリードしているのか、AIがどのように発見に貢献したのか、
そしてこれから地上絵はどう伝えられていくのかまで、わかりやすく解説していきます。
ナスカの地上絵248点をAIで発見!
2025年、南米ペルーで世界中の注目を集める出来事がありました。
それが「ナスカの地上絵」248点の新発見です。
実はこの発見の背景には、山形大学とアメリカのIT企業IBMがタッグを組んだ「AI×考古学」の共同プロジェクトがあります。
たった半年という短期間で、過去最大規模となる地上絵を発見したこのチームの快挙には、世界中の研究者から称賛の声が集まっています。
では、この驚きの調査を行った山形大学とIBMのチームとはどんな集団なのでしょうか?
【研究】ナスカの地上絵新たに248点発見、「神官」「斬首の場面」「野生の鳥」など 山形大学https://t.co/TQVFRCkiQH
— ライブドアニュース (@livedoornews) July 28, 2025
小道に沿って神仏に生贄を捧げる「人身供儀」などテーマごとに配置されていたといい、物語やメッセージを伝える目的で意図的に構成された可能性があるとみられている。 pic.twitter.com/l4J3E9Jve8
山形大学とIBMのAI調査チームとは?
今回、ナスカの地上絵を発見したのは、山形大学ナスカ研究所とIBMによる合同チームです。
このチームは、AI(人工知能)とドローン技術を組み合わせ、過去に見落とされていた微細な地上絵を効率的に検出することに成功しました。
特に注目されたのは、Google Earthのような衛星画像では把握できないほど小さな「面タイプ」の地上絵をAIが自動で識別していった点です。
人間の目では見逃しがちな、わずか数メートルの線の変化を高精度で抽出し、これまでの調査とは桁違いのスピードで地上絵を「発見」していきました。
山形大学の坂井正人教授を中心とした研究チームは、AIに学習させるためにこれまでの地上絵データを提供。
そこにIBMの画像解析アルゴリズムを融合させることで、未発見の地上絵をピックアップするシステムを構築しました。
このチームの特徴は、ただ「見つける」だけでなく、「なぜその場所にあるのか?」という意味や配置の意図まで掘り下げていく点です。
科学と人類学の両面からアプローチするこのスタイルこそ、世界が山形大学に注目する理由のひとつなのです。
何で約2000年前のナスカの地上絵が今も残ってるの?
— 高遠 頼@生命科学VTuber(たかとー らい) 定期科学ニュース配信(日)🧬🔬 🥼 (@takatoh_life) July 28, 2025
ナスカ台地は年間降水量25 mm未満の乾燥地帯。
人が絵を描くときに表層を掘り、石灰質層を露出させると、海風が運ぶ霧の僅かな水分が CaCO₃ を再結晶させ薄い硬膜を形成。更に掘り出した礫が堤となり風砂を防御。2000 年たった今も線が残存。 pic.twitter.com/uscubRu4UU
半年間で248点!AIが見つけた驚異の地上絵とは?
わずか半年間の調査で、ナスカの地上絵が248点も発見されたというニュースには驚いた人も多いはずです。
実はこの成果、AIとドローンの連携によって「今まで見つけられなかったサイズや場所の絵」が次々と浮かび上がったからなんです。
今回新たに発見された地上絵の特徴は、なんといってもそのスケール感。
従来の巨大な直線や動物のシルエットとは異なり、平均して長さはわずか9メートルほど。
これは地上を歩く人の目線でちょうど見える大きさで、「面タイプ」と呼ばれる比較的小規模な絵が多く含まれていました。
発見された絵のモチーフも非常にバリエーション豊か。
・神に仕える「神官」
・斬首が描かれた“儀式の場面”
・鋭いくちばしの「猛禽類(もうきんるい)」
・「ナイフを持ったシャチ」などの空想的な動物
といったように、信仰や儀式を連想させるテーマが浮かび上がってきます。
これらの地上絵は、細い小道の周辺に集中して描かれており、あたかも“道案内”や“伝達メッセージ”のような役割を担っていたのではないかと推測されています。
まるで古代の「掲示板」や「サインアート」のような印象ですね。
また!ナスカの地上絵発見!好きだけど
— おく田 (@ticafegg) July 28, 2025
これ作った人たちほんまに真面目にやってました?
右絶対ハマダやん pic.twitter.com/uIJDRrNRcg
「ナイフを持ったシャチ」など絵のモチーフを紹介
今回の発見の中でも、特に注目を集めたのが「ナイフを持ったシャチ」と呼ばれる地上絵です。
普通、地上絵に登場する動物といえばリャマや鳥類など現実の生き物が多いのですが、このシャチには“手にナイフを持っている”という明らかに象徴的な表現が見られました。
これは単なる動物のスケッチではなく、何かしらの儀式や信仰を示す存在と考えられています。
人間のように武器を持つ動物という構図は、神話や伝承を視覚的に伝える“キャラクター”だったのかもしれませんね。
そのほかにも、以下のようなモチーフが今回新たに確認されています。
- 神官(しんかん):宗教的な儀式を執り行う人物を描いたもの。
- 斬首の場面:生け贄などを連想させる、儀礼的な描写。
- 猛禽類(もうきんるい):空を舞う鋭いくちばしの鳥。信仰対象や象徴的存在だった可能性。
- 家畜:リャマのような動物。生活と密接に関わる存在。
- 野生の鳥:特定の種類ではなく、自由を象徴するモチーフとして描かれていることも。
これらのモチーフが、小道に沿ってテーマごとにグルーピングされていたことから、単なる装飾ではなく“何かを伝えるため”に意図的に構成されていた可能性が高いと考えられています。
地上絵というよりも、物語や思想を描いた“ストーリーボード”のような印象を受けますよね。
山形大学が明かす“神官と斬首”の謎とは?
AIによって次々と発見されるナスカの地上絵たち。
その中でも、特に謎を深めているのが「神官」や「斬首」といった、明確に宗教的・儀式的な要素を含んだモチーフです。
いったい、これらの絵に込められている意味とは何なのでしょうか?
山形大学の調査チームは、配置や描かれ方に注目しながら、その本質に迫ろうとしています。
「神官」や「斬首の場面」に込められた意味
地上絵の中に登場する「神官」のモチーフは、古代ペルー文明において極めて重要な存在を意味しています。
頭に大きな装飾をつけ、儀式用のアイテムを持つように描かれているその姿は、単なる人物画ではなく“儀礼を執り行う者”の象徴だったと考えられています。
さらに注目されているのが、「斬首の場面」を描いたと思われる地上絵です。
人の首が切り落とされる瞬間を想像させるこの絵には、山形大学の坂井教授も「人身供犠に関する儀礼の再現である可能性がある」と語っています。
実際、ナスカ文化では“斬首”が宗教的儀式として行われていたという考古学的証拠がいくつも発見されており、これらの地上絵は単なる想像ではなく、当時の儀式や社会構造の一端を映し出している可能性が高いのです。
こうした絵が地上に巨大なスケールで描かれていた理由は、単なる装飾ではなく“神への奉納”あるいは“人々の記憶をつなぐための象徴”だったとも考えられています。
次の見出しでは、これらの地上絵がなぜ一定の配置で描かれていたのか――
“地上絵のメッセージ性”について深掘りしていきます!
山形大学は、#世界遺産「ナスカの地上絵」で知られるペルーのナスカ台地で新たに248点の地上絵を発見したと発表しました。地上絵はテーマごとに配置されていたことから、何らかのメッセージ性をもって描かれた可能性があるとしています。https://t.co/PHn2dhVanA
— 世界遺産検定(せかけん)【公式】 (@sekakenpr) July 29, 2025
地上絵の配置と“メッセージ”の関係とは?
今回発見されたナスカの地上絵で、とくに興味深いのが「絵の配置のしかた」なんです。
単にバラバラに描かれていたわけではなく、小道に沿ってテーマごとに整理されるように描かれていたことがわかりました。
例えば、「神官」や「斬首の場面」など儀礼的な絵が並ぶエリア。
別の場所には、「野生の鳥」や「猛禽類(もうきんるい)」、「家畜」など動物に関連したモチーフが集まっていました。
これらの配置は偶然ではなく、「見る人」に対して意図的な情報や感情を伝えるよう設計された“メッセージの流れ”だった可能性があります。
つまり、ナスカの地上絵はただのアートではなく、“伝達のためのメディア”だったのではないかというわけです。
坂井正人教授はこの点について、「ナスカの地上絵はランダムに描かれたものではなく、全体で一つの物語や記憶を表していた可能性がある」と分析しています。
AIを使って発見された絵の位置データを地図化していくと、それぞれの絵が“見る順番”や“意味のまとまり”をもって配置されているように見えるんですね。
こうした研究結果は、地上絵の役割を「巨大な絵」から「記憶と信仰を継ぐメディア」へと再定義しつつあります。
では、このメディアとしての地上絵が、当時の人々にとってどんな存在だったのか?
古代の儀式・信仰・共同体の“記憶のメディア”説
ナスカの地上絵といえば、「空から見て初めて全体像がわかる巨大なアート」というイメージが強いかもしれません。
でも今回、山形大学とIBMのAI調査チームが見つけた地上絵は、もっと“人々の生活に寄り添った存在”だった可能性が見えてきました。
注目すべきは、それらが単なる芸術作品ではなく「共同体の記憶を伝えるためのメディア」だったという新しい見方です。
描かれていたのは、人々が日常で接していた家畜や鳥、そして神に仕える神官や儀式的な斬首など。
それぞれの絵が“何を信じ、どう暮らし、何を大切にしていたか”を視覚的に後世に伝えるための記録だったと考えられるんです。
また、地上絵は広範囲にわたって配置されており、儀式の場、供物を捧げる場所、祈りの道などと結びついていたとも言われています。
まるで古代の“記憶の地図”のように、各地に散らばる絵がひとつの信仰文化を形づくっていたのかもしれませんね。
このように、AIの助けを借りて新たに読み解かれたナスカの地上絵は、「古代人の感情・思想・記憶」を伝える貴重なメッセージの集合体だった可能性があるのです。
なぜ山形大学がナスカ研究の最前線に?
ナスカの地上絵といえば、ペルーを代表する世界遺産。
にもかかわらず、日本の国立大学である山形大学が、その調査と発見の“最前線”に立っているというのは意外に思う方も多いかもしれません。
実はその背景には、地道な現地活動と、地上絵に人生をかけてきた一人の研究者の存在があります。
その人物こそ、山形大学ナスカ研究所の副所長・坂井正人教授です。
坂井正人教授とは?地上絵研究の第一人者
坂井正人(さかいまさと)教授は、アンデス考古学の世界で知られる第一人者。
1993年からナスカ地上絵の調査に取り組み続け、30年以上にわたって現地を歩き、研究を続けてきました。
もともと東京大学大学院で文化人類学を学んでいた坂井教授は、2004年から山形大学へと拠点を移し、本格的にナスカ研究をスタート。
2012年にはペルー・ナスカに「山形大学ナスカ研究所」を設立し、現地での本格的な調査を継続しています。
教授の研究スタイルは、人工衛星やドローン、そして近年ではAIなどの最新技術を積極的に取り入れながらも、現地の文化や歴史的背景に深く根差したもの。
“技術だけに頼らず、人の目と心で読み解く”というアプローチが、多くの地元住民や研究者からの信頼を集めています。
こうして坂井教授のリーダーシップのもと、山形大学は“地上絵発見の最先端チーム”として世界的に注目される存在となったのです。
2012年設立の「ナスカ研究所」の役割とは
山形大学がナスカ地上絵の研究拠点として世界に知られるようになった大きな理由が、「ナスカ研究所」の存在です。
この研究所は、2012年に山形大学がペルー・ナスカの地に直接設置した“現地拠点”なんです。
ナスカ研究所の役割は、単なる観光地調査ではありません。
現地政府と連携しながら、文化財としての地上絵の保護、発見された地上絵のデジタル記録、研究データの管理、さらにAIを使った解析の現場拠点として、非常に重要な役割を担っています。
また、ペルー政府から正式に調査許可を受けている機関でもあるため、法的にも信頼性の高い調査ができる点もポイント。
研究所のスタッフは地元住民との関係づくりにも力を入れており、「地上絵を守る文化の担い手」として地域からも高い評価を受けています。
現地に研究所を構えることで、AIやドローンによる迅速なデータ収集と、地形や環境に対する理解の両立が可能になっているんですね。
ペルー政府公認の調査で地元の信頼も厚い理由
ナスカの地上絵は、ペルーの誇る世界遺産。
その調査を日本の大学がリードするというのは、実は簡単なことではありません。
文化的な価値が高い遺跡であるほど、外部機関による調査には慎重になるのが当然だからです。
そんな中で、山形大学がここまで地元・ペルー政府や住民たちから信頼を得ているのには、しっかりとした理由があります。
まずひとつは、「2012年から現地に常駐し、継続的に保護活動を行ってきたこと」。
観光目的の調査や短期的なプロジェクトではなく、長期的な視点で地上絵の保存と文化の継承に取り組んできたことが大きな評価につながっています。
さらに、「山形大学ナスカ研究所」がペルー文化省から正式な調査許可を得て活動している点も重要です。
無断での調査や撮影が問題になる中、公的に認められた存在であることは、信頼と実績の証といえるでしょう。
また、調査結果を一方的に持ち帰るのではなく、現地で発見した情報をペルー側にも積極的に公開・共有している姿勢も高く評価されています。
こうした双方向の関係性が、ナスカ研究の国際的な信頼基盤になっているんですね。
AIと考古学がもたらす“未来のナスカ調査”とは?
AIと考古学が手を組んだことで、ナスカの地上絵の研究はこれまでにないスピードと精度で進化を遂げています。
山形大学とIBMの調査チームが半年で248点もの地上絵を発見したという事実は、それを物語っていますよね。
でも、これはまだ“始まり”にすぎません。
研究チームは、今後さらに精密な解析と発見を重ね、ナスカ地上絵の全貌を解き明かそうとしているのです。
今後の調査計画と地上絵の全容解明に向けて
山形大学のナスカ研究所では、今後もAIによる調査を続けていく予定です。
目指しているのは、これまで未発見だった地上絵の特定だけではなく、「描かれた意図や意味」をデジタル解析で読み解くこと。
たとえば、AIが地上絵のサイズや配置、描かれた対象ごとのパターンを分析することで、「どの時代に、どんな目的で、どの集団が描いたのか」といった背景まで浮かび上がる可能性があるんです。
さらに、ドローンによる3DマッピングやLiDAR(ライダー)と呼ばれるレーザー測量技術も組み合わせ、これまで発見が難しかった埋もれた地上絵や風化した痕跡も含めて調査していくとのこと。
AIが“発見のスピード”を飛躍的に上げたことで、これからは“深掘り”のフェーズに入っていくというわけですね。
研究チームの最終目標は、ナスカ地上絵が人類の歴史や文化においてどんな意味を持っていたのかを、ビジュアルデータとして未来に残すこと。
AIとドローンで変わる考古学の新しいカタチ
ナスカの地上絵をきっかけに、いま“考古学の世界”が大きく変わろうとしています。
その中心にあるのが、AI(人工知能)とドローンの活用です。
これまでの考古学は、現地を歩き回って手作業で調査するのが基本。
それには膨大な時間と人手が必要で、限られた範囲でしか調べることができませんでした。
ところが今は、ドローンで広範囲の空撮画像を撮影し、それをAIに読み込ませることで、「人間では気づけない小さな地上絵」や「見落とされた痕跡」まで自動で検出できるようになってきています。
特にナスカのような広大で風化しやすい土地では、AIによる線の検出やパターン認識が大きな武器になります。
しかも、AIは過去に発見された地上絵を学習済みなので、似たような傾向を持つ“未発見エリア”を効率よく洗い出すことも可能なんです。
このように、AIは“考古学者の目”となり、ドローンは“彼らの翼”となって、過去では考えられなかったレベルの調査が実現しているんですね。
そしてこの新しい技術の流れを、真っ先に実践しているのが山形大学ナスカ研究所。
今では「AI考古学」という新しい分野をリードする存在として、国内外から注目を集めています。
ナスカの地上絵はこれから“どう伝えられる”のか?
ナスカの地上絵は、もはや「過去の謎」ではありません。
AIと山形大学の研究によって、“生きた記憶”として未来に残すフェーズへと進もうとしています。
実際に、山形大学ナスカ研究所では、発見された地上絵のデータを3Dで保存したり、地上絵マップをデジタルアーカイブ化したりと、技術を使った保存にも力を入れています。
将来的には、仮想空間で“地上絵を歩ける”ような体験型コンテンツも構想されているそうです。
こうした試みは、風化や開発によって消えてしまうリスクから貴重な文化財を守るだけでなく、
「世界中の人がナスカの地上絵を見て学べる」ようにするという、教育的価値も持っています。
さらに、研究チームはこれからもAIを使って新たな地上絵の発見を目指すとともに、発見された絵が“何を伝えていたのか”という意味解明にも注力していく予定です。
かつては謎だらけだったナスカの地上絵も、今や“古代人が未来へ残したメッセージ”として再び読み解かれようとしています。
これからどんな新しい絵が発見され、どんな物語が明らかになるのか。
その未来は、想像以上にワクワクするものになりそうです。
よくある質問とその答え(Q&A)
Q: なぜナスカの地上絵を日本の山形大学が発見しているの?
A: 山形大学は2012年にペルー・ナスカに「ナスカ研究所」を設立し、ペルー政府公認のもとで地上絵の保護と研究を続けてきました。地道な信頼関係とAI・ドローンなどの技術導入により、現在では世界でもトップレベルの研究機関となっています。
Q: 今回発見された地上絵にはどんな特徴があるの?
A: 多くは小道沿いに配置された「面タイプ」の地上絵で、モチーフは神官、斬首の場面、家畜、猛禽類、ナイフを持ったシャチなど。配置には意図があり、儀式や物語を伝える“記憶のメディア”と考えられています。
Q: AIはどんなふうに発見に使われているの?
A: AIはドローンで撮影された膨大な空撮画像を解析し、肉眼では見逃しやすい線の変化や形を自動検出しています。既存の地上絵を学習させたことで、類似したパターンを高速で見つけられるようになりました。
Q: 地上絵は何のために描かれたの?
A: 古代人の儀式や信仰、共同体の記憶を後世に伝えるための“メッセージ”だった可能性が高いです。特定のテーマでグルーピングされ、見る順序まで意識された「ストーリーボード」的な役割を果たしていたとも言われています。
Q: 今後も地上絵の発見は続きそう?
A: はい。山形大学は今後もAIを活用しながら、新たな地上絵の発見と意味解明に取り組んでいくと発表しています。地図化や3Dアーカイブなどの技術も併用し、世界中にその成果を発信していく予定です。
まとめ
今回の記事ではこんなことを書きました。以下に要点をまとめます。
- 山形大学とIBMのAIチームが、ナスカの地上絵を半年で248点発見した
- 発見された絵には「神官」「斬首の場面」「ナイフを持ったシャチ」など象徴的なモチーフが多い
- 地上絵は小道に沿ってテーマ別に配置され、“物語”や“記憶”を伝えるメディアだった可能性がある
- 山形大学は2012年に現地にナスカ研究所を設立し、ペルー政府から公認を受ける唯一の日本機関として活動している
- AIとドローンの活用により、考古学の調査方法そのものが革新されつつある
これまで“空から見る不思議な絵”だったナスカの地上絵が、今では“古代人の声を伝える手紙”のように読み解かれようとしています。
これからもAIによる調査が進めば、さらに多くの発見と、私たちの想像を超えた物語が明らかになるかもしれません。
ナスカの地上絵は、過去の遺産でありながら、未来へのメッセージでもある――そんな視点で見ると、ますます興味が湧いてきますね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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